みみ、はな、のどの病気についての解説
かぜ薬とは?かぜに抗生物質? やさしい
かぜは、かぜのウイルスによって鼻、のど、気管支などに炎症が起きる病気です。かぜのウイルスには特効薬はなく、自分の体力(免疫力)でやっつけるしかないのです。抗生物質はかぜのウイルスには効きません。かぜ薬は、症状を改善してからだの負担をやわらげるものなのです。
さて、かぜの症状は患者さんによっていろいろです。鼻汁が多いがのどは痛くないとか、のどは痛いが咳はないとか、咳と痰だけが残っているとかいろんなパターンがあります。
医療機関では、問診や診察をしたうえで、その人の症状にあった薬を処方しています。
一方、市販のかぜ薬は、みずばなに対する抗ヒスタミン剤、熱や痛みに対する解熱鎮痛剤、咳止め、抗炎症剤などをはじめから混ぜてあるのです。軽い症状であれば市販のかぜ薬でオーケーです。
しかし、かぜの後期には、細菌による感染をおこして本当に抗生物質を要する場合もありますし、ぜんそくをおこして、吸入薬が必要になる場合もあります。
また、高齢者や体力が弱っている方の場合、かぜから肺炎などの重篤な病気につながる場合もあります。
かぜ症状が長引くとき、ひどいとき、心配なときは医療機関での診察をおすすめします。
抗生物質は、使いすぎると社会全体として耐性菌が増えていくという問題があります。ですから、すべてのかぜに抗生物質を使うのはよくありません。抗生物質は、本当に必要なときにしっかり使うのが良いのです。
[2018/06/04]