みみ、はな、のどの病気についての解説
東灘区のヤシャブシ花粉症と、くだものアレルギーの関係 やさしい
春の花粉症の原因物質はもちろんスギ、ヒノキが多いのですが、ちょっと注意を要する原因物質としてヤシャブシという木の花粉があります。
この木は、シラカバ、ハンノキなどと同様にカバノキ科に属します。明治時代以降、はげ山対策や、水害の後処理のために六甲山系に多く植えられたそうです。ですから東灘区には、3~4月ごろにその花粉が来ています。
なぜヤシャブシアレルギーが注意を要するかというと、カバノキ属の花粉アレルギーを持っている方は、くだものアレルギーの方が多いのです。
カバノキアレルギーと関連のあるくだものは、モモ、リンゴ、ナシ、カキ、キウイ、サクランボ、イチゴなどです。くだものアレルギーの症状は、原因のくだものを食べると唇、口の中、のどがかゆくなったり腫れたりします。まれに下痢や腹痛がおき、アナフィラキシーショックをおこすこともあるようです。
当院では春の花粉症の検査の時、スギやヒノキと一緒に、ヤシャブシのかわりにハンノキをしらべますが、ときどきハンノキ陽性の方がいらっしゃいます。ハンノキ陽性の方には、くだものアレルギーの可能性を説明しています。また、モモ、リンゴ、ナシなどのくだものに対するアレルギーを直接調べることもできます。
ハンノキ陽性でも、くだものアレルギーの症状がまだでてない方が多く、普通に食べればいいのですが、一旦症状が出たらそのくだものは避けて暮らしてほしいと思います。
[2018/07/01]